七十の手習い
今日は父の七十の誕生日。
東北のある土地で、単身赴任生活十数年。本当は5年前に定年退職になって、自分の実家でもあり、母もいる東京に戻る予定だったのですが、急遽、おなじ職場内で仕事をお願いされ、そのまま単身赴任生活を継続中。しかしそれも今年度で終わります。
先日、ゴールデンウィーク中に父を訪ねた母が、「お父さん、ハーモニカ始めたのよ」
どういう風の吹きまわしか、70の手習いにハーモニカを選んだ父。
子どものころ以来というから60年ぶり。通信講座で、テキストをみながら毎朝・毎晩、練習しているのだそうです。CDに自分の演奏を吹き込んで、送り、いろいろアドバイスをもらうのだとか。
本当はサックスを習ってみたいと思ったのだそうですが、まったく楽器ができない父、さすがにそれは無謀なので、ハーモニカなら子どものころにやったことがあるし・・・ということなのだそうですが、父にそんな楽器へのあこがれがあったなんて知りませんでした。でも、ごく最近になって、父が毎年、ジャズフェスティバルに行っていることを知りました。
私が大学に入って以来、父とはなかなか顔をあわせる機会がなく、海外生活になってからは
さらに・・・たまーに電話で、誕生日のときにはメールを送りあうくらいなのですが、やはり年齢が年齢なので、元気な様子を母から聞くと、そののんきぶりに、拍子抜けしながらもほっとします。
夫が父の年齢を聞いて、心底びっくりして「僕も、その年齢のときに、あれだけのバイタリティがあったらいいなぁ」といっていました。若い人たちと仕事しているので、感覚が若いのかもしれません。
そんな父の七十の挑戦・・・ハーモニカにしては大げさな言葉ですが・・・を応援するために、
誕生日プレゼントに何がいいか、あれこれ考えたすえに、ハーモニカ演奏のCDを贈ることにしました。
とはいえ、ハーモニカ・プレーヤーなんてボブ・ディランくらいしか知らず。Googleで、適当な言葉を入れて、そしてYoutubeも使って(ホント、便利な世の中になりましたね)、探したのが・・・
Larry Adlerというハーモニカ・プレーヤーの巨匠。1914年生まれ、2001年に87歳で亡くなりました。
こちらに詳細。
CDに収録されている音楽が、スタンダード・ジャズから、オールディーズ、有名なクラシック音楽と、音楽にそれほど詳しくない人でも聴きやすい曲が入っていて、そしてハーモニカの音がとてもいいのです。それにAmazonのレヴューで、「ハーモニカを習い始めたので、このCDを買った。それ以来、ずっとCDプレーヤーに入れたまま、何度も聴いている」とあり、これだ!ということで。
無事に郵便届いたかなあ・・・間に合うように出したのだけれども。気に入ってくれるといいな。
こちらがLarry Adlerのパフォーマンス。ガーシュインのSummertime。
若かりしころのLarry Adler。Folk Song & Nocturne
- [2008/05/23 11:41]
- Talking Shop |
- Trackbacks(0) |
- Comments(11)
- Permanent URL |
- TOP ▲
Comments
おとうさま!お誕生日おめでとうございます^^!!
長い単身赴任…僭越ながら大変なご苦労だったと思います。
本当にお疲れ様でした。
うちの実家の父は75になります。
父もこの3月でリタイヤしました。
70の手習い…素敵です!
うちの父も65くらいからピアノを始めました。
もともとクラシックが好きな人だったので、子供の頃はわたくしも強制的(笑)にピアノ教室に通わされていました。結局数年で止めてしまって大人になった今、もう楽譜すら読めません(笑)。
michiさんのおとうさまにエールを送ります!
あ、michiさんは庄野潤三さんという純文学作家をご存じですか?
庄野家の毎日の暮らしを綴ったご本がシリーズで出版されているのですが(どのご本もしみじみと良いです〜)庄野先生自身の趣味もハーモニカなんですよ。
そして奥様がピアノを弾かれるんです。
お二人とも確か70を過ぎてから始められたと思います。
良かったらおとうさまに一冊勧められてはいかがでしょう^^。
(って、セールスマンかい)
http://tc5810.fc2web.com/shono/pianonooto.htm
ゆきさん
どうもありがとうございます!
ほんと、長い単身赴任生活になりますが、
それももうすぐ終わりで、なんだか感慨深いものがあります。
ゆきさんのお父様、75歳で現役で働いていらしたんですね!そしていまは悠々自適な生活を楽しんでいらっしゃることと思います。そして65歳でピアノを始められたなんて!なんだかうれしくなってしまいました。若いころは仕事に一生懸命でなかなか自分の好きなことができなかったけれども、年老いて、余裕もできて、ようやくやりたかったことができるようになって・・・ということなのでしょうね。一生懸命、仕事をし、家族を守ってきた自分へのご褒美というかんじでいいですね。
庄野潤三さんは、お名前だけで、読んだことはありませんでした。庄野さんも70でハーモニカを始められたのですね。これもプレゼントにしてもよかったなぁ〜(ゆきさんに相談すればよかった〜)。クリスマスプレゼントにしようかな。ご紹介、どうもありがとうございました!!
ハーモニカか〜♪
素敵な誕生日プレゼント お父様に届いたかな?
こんな凄い演奏家がいたんですね。
素晴らしい演奏ですね。
音楽をやるのは いつからでも遅いってことはないので お父様 きっとうんと楽しんでいけるでしょうね。
幾つでも新しいことを始められるってのは やはり気持ちがフレッシュな方なのでしょうね。素敵なお父様が目に浮かびます。
みかぼんさん
どうもありがとう〜。
郵便、届かなかったみたい・・・東京だったら昨日のうちに届いていたとおもうのですが、地方なので間に合わなかったみたいです・・・って、今はそれよりも、「本当に届くよね??」という心配が・・・こっちの郵便って全然信用できないのです。
ラリー・アドラー、私も知りませんでしたが、フレッド・アステアからエルトン・ジョンなど大スターと共演し、プライベートでは友人にチャップリン、グレタ・ガルボやイングリッド・バーグマンとのロマンスもあったらしい・・・という大スターでした。ハーモニカを「おもちゃ」から「芸術」に変えたといわれてるようです。
そうですね、上達云々はあまり考えずに、とにかく楽しく、続けられればいいかなと思います。じつは父は骨董カメラ収集が趣味だったので、楽器というのはホントに意外でしたが、でも、カメラ以外に楽しめるものができてよかったなと思います。
michiさん、お父様はさぞお喜びになられたことでしょうね!
youtubeの映像と音楽私まで楽しませていただきました。ハーモニカって口で吹くだけではなく、手を使ってビブラートをかけたりするのですね〜
ハーモニカというと私の年代ですと、「荒城の月」がうかんできます。もちろんフォークソングも(笑)「風に吹かれて」も知っていますよ。
翻って私はオカリナからはじまって、ウクレレもお休み中で、根気のなさにとても恥ずかしいです。。クラシックギターは青春時代から40代まである程度は続いたのですが…
今は亡き私の父も、75歳まで仕事をしておりました。父を懐かしく思い出しました。量子力学を趣味とした、ちょっと変わった人でした。反骨の人でもありました。。
まりこさん
どうもありがとうございます。YoutubeでLarry Adlerで検索するとまだいくつかあるので、ほかの演奏も聴いてみてください。ドビュッシーの「月の光」なんてハーモニカでできるんだーってびっくりしました。CDにはラベルの「ボレロ」もあるんです。
今日(24日)、届いたようで、ほっとしました。ハーモニカで、これだけの演奏ができることに驚いたようです。
今のところ、父のレパートリーは「荒城の月」「ふるさと」くらいのようです
(笑)。
まりこさんのお父様、明治生まれの知識人風なイメージを想像しましたが、すっと背筋の伸びた立派なお父様だったのではないかと思います。75歳までお仕事されていたのですね。量子力学を趣味とされていたというのも、もっとお話を聞いてみたいなーと興味そそられます。
おめでとうございます!!
お父様、70のお誕生日、
そして、本当の意味でのリタイアー。
お父様は、お母様のみえる東京に
戻られるのでしょうか。
ハーモニカは奥が深くって良いねぇ〜。
切ない音も嬉しい音も、あの小さな
楽器の中から空気と共に出てくる。
実は、10数年前、父が60半ばで
ハーモニカを始めたんだ。
私とマイケルの結婚のお祝い会(家族だけ)で、
上を向いて歩こう♪を披露してくれた。
なんか、とってもね、嬉しかった。
どこでいつの間に練習するのか知らないけど、
いつでも、音楽と近くにある人生は、
とっても幸せだと思う!!
素敵な、贈り物!
どうか、健康で楽しい70代を、
過されますように ・・・。
おっと
若かりし頃の
Larry Adler の Folk Song & Nocturne
とっても素敵 ・・・。
きっと、映像を見ないと私、
ハーモニカって気がつかないわぁ ・・・。
やっこさん
どうもありがとう〜♪
やっこさんのお父様も60代のときにハーモニカを始められたんですね。なにか楽器をやってみたいと思って、でもいきなり大きい楽器はちょっと躊躇してしまう・・・ハーモニカなら幼いころちょっとやったことがあるし、案外できるかも・・・ということで、中高年の初心者の方に人気あるのかもしれません。父も、もう少ししたら「上を向いて歩こう」に挑戦するようですよ。
Larry Adlerのような演奏も素敵ですが、ちょっとたどたどしい演奏も、どこか味わいがあって、しんみりしていいですよね。やっこさんのお父様も、いつまでもお元気で!
久しぶりに手持ちの庄野作品を読み返してみました。
なのでチョットおすすめさせて下さい^^。
「ピアノの音」もいいですが、お父様に「うさぎのミミリー」(文庫版)はいかがでしょう。
http://www.amazon.co.jp/%E3%81%86%E3%81%95%E3%81%8E%E3%81%AE%E3%83%9F%E3%83%9F%E3%83%AA%E3%83%BC-%E6%96%B0%E6%BD%AE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%BA%84%E9%87%8E-%E6%BD%A4%E4%B8%89/dp/4101139059
表紙のハーモニカやうさぎのイラストがとっても可愛いのです。
装丁を担当されているのは河田ヒロさん
http://plaza.across.or.jp/~t-kawada/index.html
という方で、ずっと英国にお住まいで(今は帰国されています)COUNTRY LIVING のイラストも手がけてあります。
庄野先生の作品は、本当に日々の暮らしの中で同じ出来事が繰り返し繰り返し出てくる淡々としているようで、じんわりと優しい日々のお話です。
なので書評の中には「飽きた」「つまらない」などといった感想もありますが、その毎日の同じ暮らしぶりが今の日本にはとても贅沢なように思えて、逆にわたくしは大好きなのです。
ゆきさん
どうもありがとうございますー!
プレゼントするよりも、私がまず読んでみたいです。欲しい日本語の本が増えてしまって困ったなぁ(笑)。でも、本当に素敵な本のようなので、チャンスがあったら、ぜひ手に入れて読んで、それから父に回そうと思います(笑)ときどき、とくに疲れていたり、ちょっと元気がないなーというときは、日本語のじんわりとした本が読みたくなるときがあります。
Trackbacks
Trackbacks URL
http://bagpuss.blog47.fc2.com/tb.php/300-77148893
- | HOME |



Comment Post