The Shadow Of The Wind 

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“Every book, every volume you see here, has a soul. The soul of the person who wrote it and of those who read it and lived and dreamed with it. Every time a book changes hands, every time someone runs his eyes down its pages, its spirit grows and strengthens.”(P.3 The Shadow of the Wind)



この絵のタイトル、何だとおもいますか?ずばり「本の虫」(The Bookworm)です。この絵をみたときに、思わずにやりとしてしまいました。こんな書斎で、こんな風に本を愉しめたら・・・

そんな「本の虫」さんたちにお薦めしたいのが、The Shadow of the Windです。スペイン人の作家による本で、バルセロナが舞台。一冊の本とその作家をめぐる壮大な物語です。スペイン語から英語への翻訳ですが、自然で、それでいてスペイン語のユニークな表現もところどころに残しておいて、読みやすい作品だと思います。なんといっても物語の力がすごい!最初の一ページからぐいぐい引き込まれてしまいます。

The Shadow Of The Wind
The Shadow Of The WindCarlos Ruiz Zafon Lucia Graves

おすすめ平均
starsExcellent
starsバルセロナをもう一度訪れたい
starsこちらも翻弄されました!
stars読み応えがあります。
stars何度も読みたくなる傑作

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風の影〈上〉 (集英社文庫)
風の影〈上〉 (集英社文庫)カルロス・ルイス サフォン Carlos Ruiz Zaf´on 木村 裕美

集英社 2006-07
売り上げランキング : 3450

おすすめ平均 star
star恋愛小説とミステリーの絶妙な融合♪
star平行線手法の魔術
star冒頭から、その世界に引き込まれる作品。

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1945年の早朝、10歳のダニエルは、書店を営む父に連れられて、バルセロナの旧市街にひっそりと眠るCemetery of Forgotten Books(忘れられた本の墓地)に行きます。ここはほとんど目に留まることのない本、忘れられた本たちが眠る本の迷宮。父はダニエルに、ここにある本の中から、生涯を共にする本を一冊選ぶようにいいます。迷宮を歩き回ってダニエルが手にした本は、Julian Caraxという作家のThe Shadow of the Wind。

この本に魅せられたダニエルは、Julian Caraxについて興味を持ち始めます。しかし知れば知るほど、謎は深まるばかり。さらにこの本をめぐって、ダニエル自身が謎に巻き込まれていきます。Julian Caraxは何者なのか?彼と彼の周りの人々に何がおきたのか?

私がこの本を手にしたきっかけは、本当に単純。某書店で夫の同僚のガールフレンドが働いており、その書店のサイトのスタッフ紹介のページで、彼女がこの本を「好きな本」として挙げていたから。それだけ。

読み始めてすぐに、「あ、私も、この本、好きかも」。本についての話ということもあるのですが、この作家が本を愛していることがとても伝わってくるのですよ。心に響いてくる言葉がたくさんあって、しょっちゅうメモしていました(笑)。冒頭の引用の文を読んだときに、むかーし、自分のなかにふと浮かんだ、「本にとって不幸なのは、一度も開かれないということ」という言葉を思い出しました。「本には書いたものと読むものの魂が宿っている。手に取られて、読まれることで、魂は成長し強くなっていくのだ」・・・棚に眠っている積読本さんたち、ごめんなさい。

ミステリー仕立てで、ぐいぐいと読者をひきつけていく一方、ざまさまなドラマもみせてくれます。報われないと分かっていても愛さずにはいられない愚かさ。かなわぬ愛による傷、憎しみ、そして復讐。愛するもののために犠牲をいとわない愛。それがもたらす希望。ひさしぶりに、人間くささ・人間らしさが満ちた内容の濃い物語を読んだ気がします。

バルセロナに行ったことがある方は、街の景色を思い出しながら楽しめるでしょうし、行ったことがない人(私)でも、想像しながら、「行ってみたいなー」と憧れを膨らませながら楽しめました。

ちょっとしたシンクロか?!この本の余韻がまだ続いているころ、スペインのマドリッドに住んでいる妹が、イースターホリデーで「バルセロナに行ってきた」とのこと。ガウディの絵葉書と、バルセロナで買ったというブックマークを二つ、送ってくれました。私のしおりコレクション、また増えてきたので、近いうちにご紹介しますね。


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このガウディの絵葉書が、The Shadow of the Windの雰囲気にあまりにもぴったりで・・・ささやかだけれども、不思議な偶然に、しばし幸せな気分になりました。

Jung Chang の講演 

もう3週間も前になってしまうのですが、私の住んでいる町の大学に、あのWild Swansの著者、Jung Changが講演に来ました!

Wild Swans(邦題「ワイルド・スワン」)は最初に日本語で、それから何年もしてから英語で読みました。夫に「どんな本?」と聞かれ、「とにかくスゴイ本」とすぐに口に出るくらい、本当に「スゴイ」本です。Jung Changのおばあさん、おかあさん、そして彼女自身、3世代にわたる中国の女性たちが、激動の波に翻弄されながらも、必死に生き抜いていった姿を書いた本です。読んでいない方、これは必読書ですぞ(笑)。

ワイルド・スワン 上 (1) (講談社文庫 ち 4-1)
ワイルド・スワン 上 (1) (講談社文庫 ち 4-1)ユン・チアン 土屋 京子

講談社 2007-03
売り上げランキング : 7502

おすすめ平均 star
star無法地帯とはこのことかと慄然
star壮大無比
star衝撃的

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Wild Swans: Three Daughters of China
Wild Swans: Three Daughters of ChinaJung Chang

Touchstone Books 2003-08-12
売り上げランキング : 11465

おすすめ平均 star
starBorn to be strong wild swans
starSearching for the soul of Lieu Shaoqi.
star実話です

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そのあこがれの著者に会えるなんて!!!しかも講演は無料。でも整理券が必要。絶対にいくぞー!と、さっそく整理券をゲット。

と、意気込んだつもりでした。で、会場について通された場所が、それほど中ぐらいの講義室。

「そんなに人が少ないのか?」と思ったのですが、どうも様子が変。前方のスクリーンに映像が映し出されていて・・・

ようやく時間がきて分かったのですが、Jung Changが話をする場所はすでに満席なので、ほかの講義室を「サテライト・ルーム」として、中継映像を見ることになる・・・とのこと。私をふくめ、知らずに入ってきた人たちの失望感が漂っていました。

でも、司会の先生の紹介のあとに映し出されたJung Chang、本当にきれいでした〜。とってもフレンドリーな笑顔で、冗談を交えて笑いを誘いながら話しはじめ、失望していた人々も機嫌を直していました。

講演の内容は、Wild Swansと2年前(だったかな?)に出版されたMao(毛沢東)のダイジェストでした。まあ、本の宣伝のための講演でしたが、Jung Changの魅力にもううっとり。

ところが、質問タイムのとき、一応サテライトルームの人たちも、質問を紙に書いて提出し、会場にいる司会者が質問することになっていたのですが、この司会者、マイクを通さないとサテライト・ルームにいる人たちに聞こえないことを忘れていたらしく、質問の内容が聞こえない。ここで、サテライト・ルームにいる人たちから不満のため息がもれ・・・

また最後、Jung Changが挨拶しているときに、すでに部屋を出ようとしている人たちの雑音で、またまた失望感が漂い・・・全体的に、サテライト・ルームにいた人たちは、かなりがっかりした講演になってしまった気がします。Jung Chang自身には非はないのだけれども。

レセプションエリアでは、軽食と飲み物が用意され、そしてJung Changの著書の販売とサイン会が行われていました・・・あぁ、私、自分のペーパーバック、持ってくればよかったなぁ・・・どこまでもツメがあまい私。財布も忘れてるし。

せめて・・・ということで、後姿をこっそり。

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ところで、ベジタリアン用のお皿にシュークリームがのっていたので、頬張ったら、なんか変な味が口に広がって・・・・カマンベールクリームでした。いや、カマンベールチーズ好きですが、カスタード・クリームが入っているものと決め込んでいただけに(無意識に)、一瞬、混乱しましたよ。妙な後味とともに、会場をでましたが、なんか、この日の講演を象徴しているような気がしました。

Blood in the Water 

Blood in the Water (Alice Rice Mystery)
Blood in the Water (Alice Rice Mystery)Gillian Galbraith

Mercat Press 2007-03-12
売り上げランキング :


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スコットランド女流推理作家、ジリアン・ガルブレイスのデビュー作。The No.1 Ladies' Detective Agencyの売れっ子作家、Alexander McCall Smithのお墨付きです。

えっと、これから有名になっていくであろうこの作家の本を読むことになったのは、いかにもスコットランドらしい理由から(いろんな意味で)。

ある日、こちらにすむ日本人の方からこの本を渡されました。英語が難しそうなので、代わりに読んで欲しいとのこと。この本の著者、じつはその方のお嬢さんのお友達のお母さんなのだそうです。もとは医療訴訟や農業関連を専門とする弁護士だったそうですが、お子さんとの時間を大切にしたいということで、あっさりと弁護士を辞め、執筆活動を始め、記念すべき第一弾がこのBlood in the Waterでした。

弁護士もできるし、小説もかける・・・たくさんの才能に恵まれていて本当にうらやましい限りです。ちなみにお宅にはdogs, cats, hens(複数形にご注目)and beesがいるとのこと。鶏なんて、5,6羽どころじゃないのだそうです。うひゃ。

そんな話を聞いていたので、本を読みながらも「これは自分の経験から書いてるのかな」とか、「これは誰かがモデルになってるのかな」とか邪推しながら楽しみました。

第一作は、彼女の弁護士としての経験がおおいに生かされた作品になっています。医療訴訟がかかわる事件の話でした。

舞台はエディンバラ。産婦人科医のエリザベス・クラーク、タイルなどを貼ったりする仕事をしているサミー・マクブライド 医療訴訟が専門の弁護士デイビッド・ピアソン そして 同じく若手女性弁護士のフロラ・エルスキン この4人が次々に首を切られて殺されます。この4人の接点は?犯人の動機は?

主人公はエディンバラ警察に勤める女性刑事アリス・ライス。背が高くて美人、仕事もバリバリこなす35歳、独身。悩みはなかなか出会いのチャンスがないこと。

裁判所も警察も、庶民にはほとんど縁のない世界なのですが、著者には馴染みのところなので、とても臨場感があります。弁護士の仕事って本当に忙しいのねえとか(家族との時間がなくなるのも納得)、警視庁にしても、裁判所にしても、実力があってバリバリと働いている女性、独身ならば出会いのチャンスもなかなかないでしょうし、既婚ならば、仕事と家庭の両立も大変。そりゃ、睡眠不足でお肌も荒れるでしょう・・・この現場感覚が、彼女の作品の最大の強みになっていると思います。

裁判のあり方、医療制度、そして福祉の現状にまで鋭い問題提起をしています。想像や憶測でなく、実際の経験から書いているんだろうなと思うので、「こういうことが現実にありうるのか・・・」と暗澹とした気持ちにもなりました。

全体的には現役だったころの経験を生かした迫力のある作品になっているのですが、それだけに主人公のアリス・ライスが今ひとつ存在感が弱いかなというかんじが否めません。出会いのチャンスがなく、切羽詰っているということを強調するために、新聞などの出会い系の広告を試してみた、なんていう軽い場面も交えたりしているのですが・・・彼女の女上司のほうがよっぽど存在感があるようにも思いました。第二弾、三弾、と少しずつ彼女のキャラクターがもっと生かされていくのだと思います。

エディンバラの実在の住所が使われているので、エディンバラに行ったことがある方は、地図を見ながら楽しめますよ。話の中で、Granton Medwayという場所が出てくるのですが、住民たちが「ここから出る」のを野心として共有しているような場所だそうで、エディンバラを貴婦人にたとえると、エディンバラ城やシャルロット・スクエアが、優雅に結い上げられた頭部ならば、Granton Medwayは「恥部」らしい・・・実際にそこに住んでいる人が読んだら、気を悪くするのでは?と心配してしまいましたが。

第二作もすでに書き終わって、もうすぐ出版されるそうなので楽しみです。

明日こそ 

土曜日にジョギングに行ったとき。

つい調子にのりすぎて、遠くまでいってしまい
・・・戻ることを考えていなかった・・・

結局、普段の2倍の距離を走ることになって
「がんばったなー」と満足して戻ってきて、お風呂に入って汗をながし・・・
すっきりしたなーと思ったら、「のどが・・・痛い?」
あっという間に夫の体内でEvil化していたウィルスに襲われた(涙)

寝込むほどの具合の悪さではないのですが、
微熱がぐずぐずと体に残って、なんとなく背中が痛い。
鼻がちょっとぐずぐずという程度。

昨日は、ボランティアのオフィスでミーティングがあるというから、
オフィスについたら「ごめーん、キャンセルになったの」
 むかっ!なんで電話しないのっ!


毎朝、起きるたびに「今日こそ元気」と思うのですが、
しつこく風邪が居座っていて、いい加減にsick of being sick

今日は一日、OFFの日。ということで、風邪のときの強い(?)味方、
Lemsipを飲んで、ベッドに入ります。明日こそ、元気になるぞー!

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The Great Gatsby 

The Great Gatsby (Penguin Popular Classics)
The Great Gatsby (Penguin Popular Classics)F. Scott Fitzgerald

Viking Pr 2007-01-25
売り上げランキング : 193

おすすめ平均 star
star古き良き過去への妄執の恐ろしさ
star夢の儚さを対岸で見た物語
star翻訳では伝わり難いのか?

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熱烈な読者をもつ古典のひとつですね。その熱烈な読者の一人、村上春樹が翻訳したこともあって、日本でも信奉者が増えているでしょうか。ミクシィの洋書コミュニティで2月に読む本として選ばれたのがこのThe Great Gatsbyでした。読みたいと思いながら、なかなか手に取らずにいたのでいい機会でした。

読みたいと思いながら、いまひとつ躊躇していた理由が、本当にバカバカしいのですが、「お洒落すぎて、ついていけないかも」(苦笑)アメリカだし、ニューヨーク(正確にはロング・アイランド)だし、金持ちの話らしいし・・・

若くて、ハンサムで、そして青年実業家として大成功したJay Gatsby邸で、夜な夜な繰り広げられるパーティーの光景をよみながら、やはり「縁のない世界の話だわー」と田舎者のひがみ根性を多いに刺激されながら読んでいたのですが、半分を過ぎたころに、「華麗なるGatsby」に忍び寄る影の気配を感じ、あっという間にその影がGatsbyを覆い尽くしてしまうまでの後半の展開に、ようやくこの作品がこれほどまでに支持されている理由が分かったような気がします。

物語の設定は1920年代のニューヨーク、ロング・アイランド。第一次大戦の鬱陶しさから解放され(語り手のNickやGatsbyたち、戦争に行っていますし)、世界大恐慌がアメリカを襲う前で、景気もいいし、どこか華やかな時代だったのではないかなと読みながら思いました。なんというか日本のバブル期のような浮き足立ったような空気が感じられます。

F・スコット・フィッツジェラルドは当時のアメリカに色濃く見られた、拝金主義や自己中心的な考え方、野心や貪欲に満ちた空気を描こうとしたようですが、読む人は「20年代のアメリカ」と遠い過去の話としては読めないのではないかなと思います。現代の資本主義社会をみれば、いくらでも「現代のGatsbyたち」を見ることができるように思います。

ビジネスで大成功を収め、世の人々の羨望の的になり、ちょっとしたことから、あっという間に転落し、友と思っていた人々は背を向けて去っていき・・・こんな例、過去数年の日本のニュースをみても、思い当たりますよね。つい「盛者必衰」という言葉が浮かんできてしまう・・・絶頂期が華やかであればあるだけ、転落はあっという間であり、光が強い分、それに伴う陰はいっそう濃いものなのかもしれません。

そういえば、この物語にDaisyとTomという自分たちのことしか考えていない夫婦が出てくるのですが、終わりのほうで語り手のNickがこのように語っているのです。

They were careless people, Tom and Daisy―they smashed up things and creatures and they retreated back into their money or their vast carelessness, or whatever it was that kept them together, and let other people clean up the mess they had made.


簡単に言ってしまえば、TomとDaisyは自分たちの不始末を、他人に押し付けて尻拭いさせるということでしょうか。身勝手な人々に振り回されて、自分が損してわりにあわないなーと思うこと、ないでしょうか?アメリカの偉大な作家が、その気持ちを代弁してくれて、「そんな風に思っているの、わたしだけじゃないのね」と思って、ちょっとうれしくなりました。

「古典なんて」と身構えてしまいそうになるかもしれませんが、長年読み継がれ、残ってきた作品はやはりそれだけの力がありますね。それだけに自分の読みの甘さが露呈されるので、感想を書くのがすごーく気が重いのです。横綱相手のぶつかり稽古みたいなものかな。横綱の胸を借りて、修行していくことにします。

本探しのアンテナ 

日本で洋書を読みたいと思っても、図書館ではなかなか難しく、やはりAamazonなどからあれこれ慎重に選びながら買われていることと思います。その点、私は本当に恵まれた環境にいて、こちらの図書館を存分に利用しています。どれだけ助かっていることか。そのかわり日本語の本を手に入れるのが難しい。

毎日、本当にたくさんの本が出版されて、一体どれを読んだらいいのか・・・と迷いますが、まぁ、何を読もうかなーと考えている時間も愉しいのですよね。ということで、私が利用している面白そうな本を探すためのアンテナをいくつかご紹介したいと思います。イギリス在住ということで、情報源がイギリスに偏っていることをご了承ください。でも紹介される本は他の国の作家のものも含まれています。


(1)BBC Radio4

BBC Radio4には本に関する番組がたくさんあります。

Open Book
ポッドキャストにして欲しいけれども、実現していない番組のひとつ。進行役のMariella Frostrupが知的で素敵です。毎週日曜日に放送されていますが、ウェブサイトではListen Againで過去の放送も聴くことができます。

Book Club
進行はJames Naughtie。毎月第一日曜日に放送。毎月一冊とりあげて、その著者を招いて、読者からの質問に答えてくれます。下で紹介しているWorld Book Clubとゲストが重なっていることが多いし、番組のスタイルも似ているのですが、こちらのほうが鋭い質問がでることも。James Naughtieのニュースレターもお薦め。

A Good Read
“Labyrinth”の代表作があるKate Mosse が進行役を務める番組。ゲスト二人を招いて、お互いの好きなペーパーバックを全員読んできて、感想を述べ合うもの。ゲストが面白そうだったら聴くし、という程度ですが、一応、どんな本が挙げられているかはチェックしています。

Book Café
BBC Radio Scotlandの月曜日のお昼に放送されている番組。いろんなトピックが用意されていて面白いです。スコットランド関連の話題もあれば、著名な作家のインタビューもありますし、毎週楽しみに聴いています。

ほかに朗読番組Book at Bedtime, Book of the Weekも、タイトルなどをざっとチェックすることがあります。Book of the Weekのほうはノンフィクションで、ときどき作家自身が宣伝をかねて(笑)自分で朗読しています。

(2)ポッドキャスト

以下の二つはBBCラジオの番組なのですが、ポッドキャストの配信もしています。

Book Panel with Simon Mayo

BBC Radio 5 Liveの番組から、毎週木曜日に放送されているブック・レビューをポッドキャストとして配信。毎週2冊の本について、著者自身とゲストたちが話す番組。やはり著者がその場にいるので、手厳しい批判はなく、なごやかです(笑)。新刊を紹介しているので、新しい本を探している人にはぴったりの番組。ヤング・アダルトの本も紹介されることもあり、この番組で取り上げられたティーン向けの本、借りてきました!

World Book Club
これは本当におすすめ!国際的にベストセラーになった作品をとりあげ、その作家をスタジオに招いて話をきく番組。以前はサイト上で、過去の番組がたくさん聴くことができたのですが、今は残念ながらありません。ポッドキャストで、いくつかダウンロードできるので、ぜひ!ウンベルト・エーコのThe Name of the Roseについての裏話なども聴くことができます。

(3)ウェブサイト

Guardian Unlimited
ガーディアン紙のBookのページやBook ブログをざっとチェックしています。

あと、お勧めなのが、毎週土曜日にアップされるJohn Mullan教授が主宰しているGuardian Book Club。さっと読む程度ですが、どんな本が取り上げられているのか、面白いです。また、ガーディアン紙は本関連のポッドキャストも配信しています。Book Clubで取り上げられた本の著者を招いてJohn Mullanとの対談、オーディエンスからの質問を録音したものも配信されています。

The Man Booker Prize
やっぱりこのサイトは要チェック。過去の候補作と受賞作もみることができるので、次の本選びの参考になると思います。ちなみに審査員をチェックするのもたのしい。


(4)リーディング・グループ

イギリスではリーディング・グループがとてもはやっているようで、図書館や本屋、あるいは個人でたくさんのグループが運営されています。こんなウェブサイトもありますし、Penguin社でもこんなページがあります。そしてこれはTV番組なのですが、Richard & Judyという夫婦のトーク番組でブッククラブがあるようで、このサイトも参考になるかも。

地元のリーディング・グループに参加してみたいなーと思いつつ、いまひとつチャンスがないままなのですが、どんな本を読んでるかをチェックするのが好きです。Mixiでも「洋書を読もう」というコミュニティがあるので、読みたい本のときは参加してます。


(5)だれかの「おすすめ」

やっぱり誰かにお勧め!といわれたら気になってしまう。いろんな方のブログをチェックして参考にさせていただいています。そのほかにも某書店のサイトにスタッフの好きな本が紹介されていたりすると、それもチェック。

たとえばこのページをみたら、読みたい本リストが急に増えてしまいました。

それから、こちらも面白いと思います。本当はBBC Radio4の音楽&トーク番組で、いわゆる「無人島にもっていく音楽8曲」なのですが、番組の最後のほうで、聖書とシェークスピア以外にもっていく本は?という質問があるのです。このページの下のほうをみると、選びに選んだ音楽8曲のなかでも、手元にのこしておきたいものひとつ、本、そしてluxuryを選ぶのですが、これが面白いんですよね。

たとえばJacqueline Wilsonはキャサリン・マンスフィールド全集 だったり、俳優のBill Nighyはヘミングウェイだったり、George Cloonyがトルストイの「戦争と平和」を挙げていたり、Stephen KingとAlexander McCall SmithがW H Audenの詩集を選んでいたり・・・と面白いです。


これらが私の本探しのアンテナです。いくつか書き忘れもありますが、だいたいこんなところでしょうか。こうしてみると、私って本当に暇な人間なんだなーと思います(苦笑)。でも、好きで愉しいんですよね。同類の方、「本の虫倶楽部」なんていかが?(笑)。

Welcome to michi's Bookworm Club & Happy Reading!

ゴシック小説 

読んだ時期も、読もうとおもった理由も違うのですが、この2冊、一緒にご紹介。

The Picture of Dorian Gray (Penguin Classics)
The Picture of Dorian Gray (Penguin Classics)Oscar Wilde Robert Mighall

おすすめ平均
stars内容充実
stars英国ビクトリア時代の名作
stars値段は少し高めですが、かなり充実しています
stars二つのeditionを収録
starsとにかく好きな作品です

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The Strange Case of Dr. Jekyll and Mr. Hyde: And Other Tales of Terror (Penguin Classics)
The Strange Case of Dr. Jekyll and Mr. Hyde: And Other Tales of Terror (Penguin Classics)Robert Louis Stevenson Robert Mighall

Penguin USA (P) 2003-09-30
売り上げランキング : 1193


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The Picture of Dorian Grayは一月の半ばに読んだのですが、読もうと思ったのは「アイルランド人作家だから」。「そういえば、オスカー・ワイルドって読んだことないなぁ」。

もうひとつのThe Strange Case of Dr Jekyll and Mr Hydeは、先週読んだのですが、こちらはEdinburgh UNESCO City of Literatureのキャンペーンで。著者のロバート・ルイス・スティブンソンが、エディンバラの出身ということで、選ばれたようです。詳細はこちら。この作品に影響を受けたというエディンバラ在住の作家イアン・ランキンによるThe Introductionの音声もあります。よく二重人格の人を「ジキルとハイドみたいな」といいますが、実際にどんな話なのかを知るのもいいかなと思って、読むことにしました。

そんな理由で読んだ2冊だったのですが、じつはどちらも「Gothic Fiction」と呼ばれるジャンルらしく、以前、The Woman in Blackをご紹介したときに、「イギリス独特の湿り気のある怖さ」というようなことを書いたのですが、その雰囲気をもった小説というのが「ゴシック小説」なのだそうです。ただ、The Woman in Blackの著者、スーザン・ヒルは彼女のブログで、「あれはゴシック小説じゃないわ」と書いていました。

ゴシック小説の定義はよく分からないのですが、オスカー・ワイルドの「ドリアン・グレイ」とR.:L スティーブンソンの「ジキルとハイド」はゴシック小説の代表として挙げられています。私、ゴシック小説、好きなのかも?

じつはこの二つ、内容もなんとなく似ているんですよ。

まずはThe Picture of Dorian Gray

モデルとして友人で画家のバジルのアトリエを訪れたドリアン・グレイ。そこで出会ったバジルの友人、ヘンリー卿はドリアンの若さと美しさを賞賛します。実際にできあがったバジルによって描かれた自分の肖像画をみて、自らの美貌に目覚めたドリアン。その肖像画を自宅に持ち帰ります。「あぁ、この絵が自分の老いを引き受けてくれたらいいのに!」

ヘンリー卿の悦楽主義に感化されたドリアン。ある日、結婚まで考えた少女に冷酷な仕打ちをして、自宅に戻り、ふと肖像画をみるとかすかな変化が・・・あの願いが本当になったのだ。「自分の背徳行為はこの絵が引き受けてくれるのだ!」

20年たっても老いなどみられず美貌と若さを保ち続け、社交界の花として君臨するドリアン・グレイ。一方、彼の数々の背徳行為と老いを引き受ける肖像画。二つの顔はどんどんかけ離れていった先に待ち受けていた悲劇は・・・?

そしてDr Jekyll and Mr Hyde。

弁護士のアッターソンはクライアントのジキル博士の遺言書をみて驚きます。「ジキル博士が死亡あるいは行方不明になった場合、エドワード・ハイドに遺産を譲ること」。アッターソンは数日まえに、友人にハイド氏について聞いたばかりだったからです。卑劣・冷酷で見るものに憎悪をもたらすというハイド氏。アッターソン自身、実際にハイド氏に会い、友人の言葉を確認します。だれからも尊敬されるジキル博士が、なぜハイド氏などとかかわりを持っているのか?ジキル博士に問い合わせても「大丈夫だ」とのこと。謎は深まるばかり・・・ジキル博士とハイド氏の関係は?

表裏一体という言葉があるように、私たちは人に見せられる部分と、人にはみせたくない部分を持っていて、どうにか醜い部分を隠そうと努力しているものです。顔に老いの兆しが見えてきたら、化粧で隠したり、お手入れを気をつけてみたりするでしょうし、ねたみ・憎しみが心に湧いてきたら、なんとかなだめて増長させないようにしたりするでしょう。しかし上記の作品の人物たちは、「醜い部分」の管理を放棄してしまった、もう一人の自分に負わせてしまい、「善」の自分がコントロールしていると思っていたのに、いつのまにか「悪」の力が増して悲劇をもたらしている・・・ということだと思います。

幸か不幸か、私たちは自分の「負」の部分を引き受けなければいけません。でもジキル&ハイドのような状況、案外私たちの日常にもあるのではないでしょうか。たとえば、インターネット。匿名という立場を利用して、卑怯なことをしたり、嫌がらせをしたり、とまでいかなくても、普段はジキル博士のような善人が、ネットの書き込みではハイド氏になって、暴言やら悪口、人を傷つけるような言葉を書いたり・・・なんてこともあるかもしれませんね。

「誰も知らないし」とタカをくくっていると、「負」の自分はあっという間大きくなって、本来の自分を蝕んでしまう力をもつ・・・ということをドリアン・グレイの肖像画や、ハイド氏が教えてくれている気がします。

そういえば、ドリアン・グレイを読んだときに、ふっとおもいだしたことがありました。

かなり以前、何人かとおしゃべりをしていたときに、その中の一人にふと目がいったときに、はっとしたのです。その人の「負」の部分が顔のつくりに出ている!そういう表情をずっとすることで、もうそれが顔に刷り込まれているかのような・・・

そのときに海原純子さん(?ちょっと記憶があいまい)が、「女性は25歳をすぎると、内面が顔にでる」というようなことを書かれていたのを思い出して、「気をつけよ・・・」と思ったのでした。

とはいっても、いつも善人でいられないし、老いもすれば、ネガティブな感情を持ったりしますが、やはり暴走させないように気をつけないとね・・・とくに心のほうは。表にでないから・・・と高をくくったら、いつのまにか「負の自分」に外見ものっとられてしまうかも。

ちなみに上に画像が出ているThe Strange case of Dr Jekyll and Mr Hyde、私が読んだもので、ほかに2編、こわーいお話が入っています。ゴシック小説、大好き(笑)。

あきらめちゃいけないね 

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アカデミー賞の話題なんて、ちょっと遅れているかもしれないけれども、でも書かせて(笑)。

じつは、基本的にはどうでもいいので見ていなかったのですが、今年のアカデミー賞のBest Original Songのカテゴリーで、Onceというアイルランド映画(邦題:Once ダブリンの街角で)で主役の二人Glen HansardとMarketa Irglova(チェコ人)が歌った “Falling Slowly”が受賞したんですね。この映画、日本でも上映されたらしい(まだ上映中?)ようで、日本の公式サイトがこちらでみられます。ちらっと見ただけでも、「あ、これは、あそこだ」と分かってしまうのが、せつない・・・ダブリンに住んでいたときは、当たり前のように、なんとも思わずに過ごしていたけれども、今は郷愁を感じてしまいます。

こちらではいつ上映されていたのか知らないうちに、もうDVDになっているようなので、今年のクリスマスは夫にこのDVDをお願いしようかな(ずいぶん先の話・・・)。

で、どんな歌なのかなーとYoutubeで探してみたら、アカデミー賞で主役の二人のスピーチの画像もアップされていました。

こちら

ちょっと余談になるのですが、主役の男性、Glen Hansardってもう17年くらい前になる The Commitments(「コミットメンツ」)という映画に出演しているんですよね。Outspanという役でギターリストだったと思うのですが、私はこの映画、本当に何度も見ているのですけれども、彼のシーンってあんまり記憶になかったんです。赤毛で長髪だったのは覚えているんですが・・・(Youtubeにたくさん画像があるので、The Commitmentsで探してみて!)

その彼ももう30代後半。なんだかしみじみしてしまいますが、でもこんな素晴らしいことが人生には起こるものなのですね。スピーチで、「2年前にこの映画を作ったときは二つのハンディカムで、予算も10万(ユーロ)しかなくて、3週間で撮らなきゃいけなくて・・・ここに来ることになるなんて考えてもいなかった。この映画をちゃんと受け止めてくれてありがとう」

そしてMarketa Irglovaがしゃべろうとしたら音楽がさえぎってしまって、そのまま退場したのですが、ブレイクのあと司会のJon Stewartが彼女をステージに呼び戻して、スピーチのチャンスをあげています。彼女のスピーチが、これまたグっと来てしまう。「この賞は私たちにとってだけでなく、インディペンデントで頑張っているミュージシャンやアーティストにとっても大きな意味があります。私たちがここにきて、これ(オスカー)を持っているということは、どんなに夢が遠くにあっても、かなえることができるのだということです・・・この歌は希望について歌ったもので、希望は、お互い違っていたとしても、私たちを結び付けてくれるものだと思います」

司会のJon Stewartは、夫が彼の番組Daily Showが好きで毎日みているのですが、じつは「やかましいおっさん」くらいにしか思っていなかったんですけど、もう、惚れなおしました(笑)。

そして、彼らのパフォーマンスはこちら